輪になれナニワ/佐藤俊

 

輪になれナニワ: ガンバ大阪の光輝と蹉跌 (小学館新書)

輪になれナニワ: ガンバ大阪の光輝と蹉跌 (小学館新書)

 

 

 J2での1年の戦いを中心に、2013年までのガンバ大阪の戦いぶりを振り返る本です。

 Jリーグ発足当初から“お荷物”と言われながら、西野監督就任以来、着々と実力を上げ、J1有数の強豪チームと言われ、ACLの優勝まで果たし、CWCではマンチェスターユナイテッドを相手に回し、堂々たる打ち合いを演じるまでになりました。

 それが、西野監督の退任を機に、一気に転落しJ2に落ちてしまうことになります。

 しかもJ2では、負けない戦い方をするチームを相手に、なかなか思ったように勝ち点を積み上げられない様子が描かれるのですが、それを乗り越えるために培った勝負強さが翌年J1に上がった後の3冠につながったようです。

 華麗な攻撃で3点取られたら4点取るサッカーで魅了する一方、あっさりと大量点を取られて負ける淡泊さがあったのですが、J2の1年で粘り強さを身に着けたんだなあ、と改めて感じさせられます。