常識破りの川内優輝マラソンメソッド/津田誠一

 

常識破りの川内優輝マラソンメソッド (SB新書)

常識破りの川内優輝マラソンメソッド (SB新書)

 

 

 史上最強の市民ランナー・川内選手が大学在学中に指導を受けた監督の著書です。

 元々、川内選手は大学に入った時には平凡なランナーだったようですが、著者である津田さんの指導を受けて、頭角を現していったということです。

 その指導を一言で言うと、「頑張り過ぎない」ということで、一般的な実業団ランナーが月間1,000km以上も走るのに対して、津田さんの指導をうけたのちの川内選手は、月間600kmも走らないくらいだといいます。

 しかも、スピード練習においてもやたらと無理をして走るのではなくて、フォームを崩さない範囲のスピードでできるだけ速く走ろうとすることで、ガッチリとした走力のベースを作ろうとするもので、「押す」という表現に妙にナットクしてしまいました。

 そのキモは、「故障をさせない」と言うことで、川内選手も高校時代はムリな練習による故障が故に平凡なランナーにとどまっていたのを、「頑張らない」メソッドで才能を開花させたということです。

 このメソッドは、市民ランナーに取っても示唆に富んだメソッドなんで、故障がちな市民ランナーに一読してもらいたい本です。