鳥飼さんの『国際共通語としての英語 (講談社現代新書)』の続編で、日本人の「歪な」英語習得に向けた取組の傾向に対する答えともいえる本です。
英語習得に向けた正しい姿勢として、鳥飼さんはこの本の中で、
1.「ネイティブ」の英語を目指さない
2.自分が関心のある・好きなことを英語「で」学ぶ
と言うことを挙げられています。
結局、目的のない取組は虚しいばかりで、それが故に英語習得に向けた取組が迷走してしまって、挫折につながってしまうことになりがちですが、自分が関心のあること、好きなことの情報収集などのために英語を読んだり、聞いたりしようとすることで、英語の習得を自分の好きなことを充足させるための「手段」とすることで、その取組を自発的なものにしようということです。
そのための学習の指針などには触れられているものの、その取組については、ちょっと原則論的なものにとどまっているところだけが残念で、今後、実践編みたいなものを続編として出版されることを期待しています。