イマドキ部下を育てる技術/嶋津良智

 

 

 『怒らない技術 (フォレスト2545新書)』の嶋津さんによる「部下育成術」の本です。

 嶋津さんらしく40代位の上司の部下の扱い方について、まず「怒らない」と決めること、とおっしゃっています。(笑)

 「そんなことで、部下が育てられるか!!」とそこを読んで、藁をも掴むキモチでこの本を手に取った、ワタクシと同年代のオトーさん方の怒髪冠を衝く姿が目に浮かぶようですが…

 そもそも、全くと言って価値観を共有していない相手に対して、理解をしないまでも、相手にも理解を強要しないということが大事だということのようです。

 その考え方について、上司の世代と部下の世代で流行ったマンガの違いで紹介されているのが、すごくナットクできたのですが、40歳代のオトーサン方は「ガンダム世代」で、イマドキ部下たちは「One Piece世代」なんだそうで、組織に対する考え方が全く違うということです。

 そんな違いを踏まえて、「説得」をしていくカタチで部下を育てよう、ということなんですが、ちょっと読んでて違和感というか、それじゃあムリなんじゃない???と思ったのは、嶋津さん自身がオトーサン世代の上昇志向をベースに語っているところがあって、イマドキ部下は、そういうことにあんまり興味がないんじゃないかな…とツッコんでみたくなるところが、多々ありました。

 でも、全然使えないってことじゃないですよ…せめて、これくらいは歩み寄った方がいいんじゃない、という気はします。