自分の半径5mから日本の未来と働き方を考えてみよう/出口治明、島澤諭

 

自分の半径5mから日本の未来と働き方を考えてみよう会議 (SB新書)

自分の半径5mから日本の未来と働き方を考えてみよう会議 (SB新書)

 

 

 ライフネット生命会長の出口さんが「格差」を専門とする政治経済学者の島澤さんと、これからの「働き方」を語ります。

 出口さんはこれまで出版されてきた著書でも、戦後の躍進を支えたアメリカ追従型の成長モデルの役割と、もはやその有効性は終わってしまったにも関わらず、特に大企業でそれにすがりつこうとする傾向が強いということに再三言及されています。

 今やかつてのような単純な成長モデルはありえないので、自分の状況に応じた「モデル」を考えないといけないということをこの本でまた指摘されています。

 そんな中でちゃんと「数字・ファクト・ロジック」に基づいて構築していく必要があることを改めて認識することが、まず重要だということです。

 さらに、対米追従モデルで成功した時に形成された様々な「幻想」を引きずっている部分も多々見受けられるので、ちゃんと劣っているところは、劣っているんだということを正しく認識した上で「対策」をとっていくことが喫緊の課題となっているようです。

 最早日本はアジアの中でもトップクラスでなくなりつつあると言う事実を直視し、どうやって成長モデルを再構築していくのか、ということを、全国民レベルで考えていかないといけないということのようです。