モチベーション3.0/ダニエル・ピンク

 

 

 お約束通りの著者ループモードですが、ダニエル・ピンクさんは、あまり著書が多くないこともあって、とりあえずここで打ち止めとなります。

 この本は数年前に相当話題になっていたんで気になってはいたのですが、ダニエルさんの著者ループモードの勢いで手に取ってみました。

 モチベーション論をカジッたことのある人にとっては、そんなに目新しい話ではないのですが、ダニエル・ピンクさんって、ある分野のことを多少詳しく知っている人にとっては、どーってないことを一般的にするのが得意なようです。

 で、モチベーション“3.0”ということなんですが、PCノのOSのリビジョンに引っ掛けた表現なんだと思いますが、ちなみに、

  1.0:欲望のままに行動する状態
  2.0:“報酬”によってモチベーションを喚起すること

ということで、従来の会社社会では長年この“2.0”によるモチベーション喚起が行われてきました。

 ただ、それは反復的な仕事には有効でしたが、『フリーエージェント社会の到来 新装版---組織に雇われない新しい働き方』にもあったように、クリエイティブな仕事を行う上では、インセンティブによるモチベーション喚起は、むしろ真逆に作用してしまうことが多いようです。

 そんな中で“3.0”なんですが、その仕事の対象そのものを磨き上げていくというか、仕上げることそのものにモチベーションを見出そうとするということで、芸術家やスポーツ選手のように、仕事そのものを向上させていくことに喜びを見出すことを指摘されています。

 まあ、多くの会社勤めの人にとっては難しいんでしょうけど、ダニエルさんが勧めるフリーエージェントとかとセットにして考えるべきなんでしょうね…