この本の著者は「緩和医療医」と言って、終末期の患者さんの心身の苦痛を緩和するというケアを専門とされているお医者さんで、ご自身の患者さんから聞いたことを中心に、最後を迎えるに当たって、自分の人生で後悔したことをまとめたものです。
ワタクシ自身、50歳代を目前にして、ぼちぼちこういうことを気にし始めないといけないのかなぁ…とは思いながらも、まだ、なかなかリアリティを感じることができないというのが正直なところなのですが、この本を読んでいると、やっぱりボチボチ考えないといけないのかも…と感じます。
というのも、家族を大事にしておけば…という企業戦士にありがちなモノは、ワタクシの場合は一旦置いとくとして、意外と、旅行をしておけばとか、おいしいものを食べておけば、というのがあるようで、急に脳梗塞で倒れて逝ってしまったという極端な例ではなくても、段々と体力が衰えていくにつれ、制限が多くなっていき、楽しめる幅が減っていくということで、元気なうちに…というのは、ワタクシもすでに他人事でない領域に差し掛かりつつあります。
後は、自分にもしものことがあったときののための「意志表示」っていうのも元気なうちにやっておかないと、いざというときには、意識があったとしても、なかなか難しいようです。
まあ、全く後悔なしで旅立って行けるっていうのは、そうとう難しいんでしょうけど、できるだけそういうタネをつぶしておきたいというのも正直なところです。