ライターでありながらご自身でもビジネス書の編集者の立場となったこともある方の著書です。
どっちかと言うと出版社寄りの内容が多い本なんですが、逆にだからこそビジネス書の本質が見えるような気がします。
というのも、ビジネス書は長らく続く出版不況における数少ない希望の光であるわけですが、出版社にとってこういうキビシい状況にあると、短絡的に“売れる”ビジネス書を出版しようという動きがあり、よくビジネス書を揶揄する本に書かれる「ありがちなパターン」を踏襲したモノが粗製乱造されるということです。
また読者側も、ホントにスキルアップを図りたいというマジメな読者よりも、“ビジネス書マニア”とも言えるスレッからしが主な読書になっている状況も見られるようで、出版社的には売れればいいか…的な妥協もあり、そういうなれ合いの構図が出てきているようです。
このブログもそういう“スレッカラシ”にカテゴライズされかねない訳ですが、そういう状況が続けば、すなわち“質の低下”に直結するわけで、そうならないように、批判すべきは批判し、賞賛すべきは称賛するという、是々非々の立場は崩したくないものです。