悩みどころと逃げどころ/ちきりん、梅原大吾

 

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

 

 

 社会派ブロガーのちきりんさんと世界ナンバーワンのプロ格闘ゲーマーの梅原さんによる異色の対談です。

 タイトルは一応こうなってますが、全体として流れているテーマは「学校的価値観への不信」ということで、片や「学校的価値観」と関係なく、腕一本で今の地位を築いてきた梅原さんと、片や「学校的価値観」の勝者としてのステップをある程度のぼりつめた後にそこから降りたのちに成功者となったということで、あんまり話がかみ合わないのかな…と思いきや、現代では「学校的価値観」に基づいて社会を渡り歩いていけるような人材を育て上げることは不可能だ、と言う認識で一致されているようです。

 というのも、勉強してそれなりの大学へ行って、それなりの会社へ行っても、もはや何らの保証もない上に、そういう画一的な視点に縛られて、むしろ「生き抜く」知恵を授けられないまま放り出されることになってしまいかねない、ということで、ちゃんと自分で考え抜く、チカラを身に付けていくよう、自分なり周囲の人なりが意識していかないといけない状況のようです。

 それにしても、最後の方でちきりんさんもおっしゃっていますが、梅原さんの考え方って、本質的でスゴいですよ!