電車をデザインする仕事/水戸岡鋭治

 

 

 九州新幹線「つばめ」や九州を走る日本初のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州:」など多くの斬新な鉄道の車両をデザインしたことで知られるデザイナー水戸岡さんの著書です。

 デザインって専門的に携わったことのある人でなければ、なんとなく「あ、キレイだな!?」とか「斬新だな!?」くらいの感想しか持てないと思うのですが、その中にはかなり多くの想いが込められていて、実は無意識に見ている我々も、なんとなくその意味を受け止めているようではありますが、そういう部分についてご自身がデザインされた車両などを通して語られます。

 近年は、ただ単に車両をデザインするだけではなくて、トータルデザインということで、サービス全般も視野にいれば「デザイン」をされていたということですが、そんな中で、サービスを受ける人が、どんなバックグラウンドのある人で、そういう人が見たらどう感じるんだろうということを、いろんな側面から検討するという、途方もない検討を経た上で「デザイン」が成り立っているということで、今後そういうデザインをなんとなく見ることができないですね!(笑)