NASAより宇宙に近い町工場/植松努

 

NASAより宇宙に近い町工場

NASAより宇宙に近い町工場

 

 

 北海道の旭川富良野に近い赤平というところで、宇宙開発を手掛ける植松工業という会社を経営されている方の著書です。

 この本の中で植松さんは再三「どうせ無理…」をこの世から無くしたい、とおっしゃいます。

 「どうせ無理…」と言うのは、そう言ってしまえば、その後は努力をしなくてもいい「言い訳」になってしまい、工夫をすることを怠ってしまうということで、それを言わないことでそういう工夫をし続ける、ということです。

 北海道の決して有利とはいえない場所で、中小企業が宇宙開発に取組もうとするなんて、それこそ「どうせ無理…」なことなんでしょうけど、それを言わなかったからこそ、実際に宇宙開発に取組み、今やNASAからも協力依頼が来るくらいの技術力を身に付けることができたということなのでしょう…

 今の日本は、型にハマったありがちな人材ばかりを育てることに終始し、すぐに「どうせ無理…」と言ってしまいがちな社会ですが、こういう型破りな人が多く出てくることが、今後の発展のカタチがあるのかもしれません。