ジャニーズと日本/矢野利裕

 

ジャニーズと日本 (講談社現代新書)

ジャニーズと日本 (講談社現代新書)

 

 

 2016年末のSMAPの解散と絡めて、立て続けにSMAP、ジャニーズ関連の新書が出版されたのにオドロいたのですが、割とマジメな内容っぽかったので、興味を惹かれて立て続けに紹介しようかと思います。

 ジャニーズっていうとイケメンの男のコたちを集めて歌を歌わせたり、芝居をさせたりということで、顔さえ良ければ…みたいに思う人もいるかと思いますが、実はSMAPのレコーディングにはジャズ/フュージョン界のトッププレイヤーが参加していたり、嵐の曲はかなりマニアックなブラックミュージックが下敷きになっていたりと、本格的なエンターテイメントを志向しているようです。

 元々ジャニーズ創始者ジャニー喜多川さんは、戦前アメリカにいて、アメリカのエンターテイメントを日本にも紹介したいということでジャニーズ事務所を始めたということなのですが、その後もミュージカル、ジャズ、ロック、ディスコ、ヒップホップと、その時々のアメリカでの最先端のエンターテイメントを日本に紹介してきたという側面があるようです。

 中にはシブガキ隊や関ジャニ∞のようなコミックの要素があるグループもありますが、これは“アメリカから見た日本”ということで、ジャニーズのエンタテイメントには徹頭徹尾アメリカの彩られているということで、今後、そういう視点で見てみたいな、と思わせる本です。