SMAPと平成ニッポン 不安の時代のエンターテインメント (光文社新書)
- 作者: 太田省一
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2016/12/15
- メディア: 新書
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2016年末に出版されたジャニーズ本紹介の第2弾ですが、社会学者がSMAPの社会的意義を語ります。
“国民的アイドル”と言われて惜しまれながら昨年末に解散したSMAPですが、最初から順風満帆の船出をしたワケではなく、芽が出ないまま消えていく寸前だったようですが、生き残りのための様々な取組が、結局は“国民的アイドル”となることにつながったようです。
というのも、アイドル斜陽の時期にデビューしたSMAPが、生き残るために活躍の場を広げようと、バラエティ番組などに出演するうちに、「偶像としてのアイドル」ではなく、「トナリにいるかもしれない」といった新たなアイドル像を作り出すことになり、そのイメージにピッタリな「夜空ノムコウ」そして社会現象ともなった「世界に一つだけの花」をモノにしたことで、その地位をゆるぎないモノにしたようです。
確かに、SMAPを見れなくなったのは残念ですし、多少後味の悪さがあったことも否めませんが、ある意味十全に役割を果たしての解散だったのかもしれないな、とこの本を読んで感じました。