日本の大課題 子どもの貧困: 社会的養護の現場から考える (ちくま新書)
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2015/03/04
- メディア: 新書
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『藻谷浩介対話集 しなやかな日本列島のつくりかた』の中で取り上げられていたので手に取ってみました。
昨今、子供の貧困がメディアで取り上げられるようになりましたが、深刻なのは“貧困のサイクル”に飲み込まれてしまうと、個人的な努力でそこから抜け出すことは極めて困難だということです。
しかも、貧困に陥るのは、両親のうちのどちらかとの離別など偶発的に起こりうることであり、そういう自体に向けてのセーフティーネットが整備されることが期待されるのですが、そういう支援に税金を使うことを非難される向き(そういうサモシい根性にハラが立って仕方がないですが…)があって、そういう制度の整備が進んでいません。
現状では、一部の篤志家の個人的な努力に支えられている部分が多くて、稀な僥倖に恵まれない限り、あるべき教育を十分に受けることができず、結果として“貧困のサイクル”から抜けられない、もしくは次の世代に“貧困の再生産”をしてしまうことにもなりかねません。
何とかこういうところにキッチリテコ入れできないと、“一億総活躍”なんて単なるキレイごとに終わりますよ、安倍さん!