韓国人による北韓論/シンシアリー

 

韓国人による北韓論 (扶桑社新書)

韓国人による北韓論 (扶桑社新書)

 

 

 韓国人による「反日」論の7冊目なんですが、今回はちょっと趣が違って、タイトルから想像できるのですが、日本人に韓国人から見た北朝鮮の紹介と、朴槿恵前大統領の弾劾に関する事情の紹介で構成されています。

 北朝鮮のそもそもの国の成立から今日に至るまでの経緯を紹介されるのですが、北朝鮮ソ連・中国の影響を受けて社会主義国家となったはずなのですが、早いうちに単なる独裁国家となってしまったことを紹介されます。

 この本の最後で【緊急追記】というカタチで金正男暗殺を紹介されているのですが、金正恩が、今や何の影響力もないと思われた兄の殺害にこだわったのかということを、独裁国家で重視される「血統」の面から紹介されていて、なんとなく腑に落ちた気がしました。

 昨今取り沙汰されているアメリカによる北朝鮮への軍事行動で、それに対する韓国の反応がニブイといった論調が日本のメディアにはあるのですが、ある意味やむを得ない状況があることもこの本で理解できます。

 それにしても、韓国がいろんな意味で、国家存亡の岐路にあるように思えます。