食える学歴/中野雅至

 

食える学歴 (扶桑社新書)

食える学歴 (扶桑社新書)

 

 

 地方公務員から労働省勤務を経て、現在は兵庫県立大学で教鞭をとられるという異色のキャリアをお持ちの方による学歴論です。

 この本は、今後こうしたら「食える」というモノとはちょっと違って、「学歴」の変遷を追ったモノと言えるかも知れません。

 未だに一流大学を出れば「食える」と思われている方は多いと思いますが、東大を頂点としたピラミッドは確実にその姿を変えており、そういうピラミッドでより高みを目指すという戦略が、必ずしも確実性の高いモノではなくなっているということです。

 そんな中“サバイバル”できるための能力を身に付けることをススメられているのですが、それが必ずしも“高学歴”を否定するものではなく、サバイバルの手段としての“学歴”の活用という戦略もあるということです。

 そういう意味で、単純な成功モデルに頼るのではなく、自分なりの戦略をもってキャリアデザインをすることの重要性がより高まっているということで、より「考える力」の重要性が高まってムズカシイ世の中になっているようです。