仕事に効く教養としての「世界史」II/出口治明

 

 

 ベストセラーとなった『仕事に効く 教養としての「世界史」』の第二段です。

 世界史に疎いワタクシでも、日本史とのつながりをダイナミックな切り口で語られていて、大いに楽しめた前著と比べると、結構マニアックな内容も多くなっていて、個人的にはかなりキツかったです…

 でも、現在の世界情勢での問題につながる「原因」みたいなものも示唆されていて、かなり興味深いモノでした。

 こういう世界史本で、ラテンアメリカやアフリカを取り上げたモノをあまり見たことがないのですが、現在のラテンアメリカ諸国やアフリカの停滞の遠因ともいえる西ヨーロッパ諸国の簒奪や奴隷売買を取り上げられています。

 あと、ISの問題も取り上げられているのですが、アフリカの停滞にしろ、ISの問題にしろ、同じ根っこがあるようで、ある程度経済的に豊かになれば解決するという側面があるようで、鶏と卵の議論っぽいところもあるのですが、中間層を厚くすることで経済の循環がスムーズになるようで、それをキッカケにいろんな問題を回避することができる可能性が高いことを指摘されています。

 そういう意味では、やはり日本の少子化問題というのは、相当由々しき問題なのでしょうか…