コンビニ店長の残酷日記/三宮貞雄

 

コンビニ店長の残酷日記 (小学館新書)

コンビニ店長の残酷日記 (小学館新書)

 

 

 コンビニ経営の過酷な現状を日記形式でユーモアも交えつつ紹介した本です。

 コンビニの経営って、かなり壮絶なモノだとは聞いていましたが、ここまでとは…

 コンビニに来るお客さんにミョーな人がいると言うのは、業種は異なるにせよ小売店舗でのバイト経験からある程度想像はつくのですが、この本を読んであきれ果てるほどアコギだと思ったのがコンビニ本部のやり口です。

 本来、売上原価には売れ残りの減損分を含めて原価処理をするのが通常だということですが、コンビニ会計では売れた分に対応する部分だけを原価として扱い、売れ残りの減損分を営業費として扱い、その部分については店側の負担だということです。

 しかも店舗を監督するスーパーバイザーはやたらと店側に在庫を増やすようにプレッシャーをかけて要るようで、それも売れ残りが増えるほど本部側の実入りが増えるというカラクリ故だという…

 さらに仕入れ先の自由もなくて、何もかもがんじがらめで、かつ少しでも経費を減らすために経営者とその家族の長時間労働で補わざるを得なくなり、疲弊していくということです。

 最近ではコンビニは“街のインフラ”として重要な役割を担っていると言われますが、それも店舗経営者の一方的な負担で成り立っているようで、負担軽減を図るような施策が求められるのではないでしょうか!?