長く日本のハンマー投げをけん引してこられた室伏さんが語る“集中法”です。
見るにせよするにせよスポーツが好きなお方なら“ゾーン”ってコトバはおなじみだと思うのですが、言ってみれば“集中しきっていて、かつリラックスして競技に臨める状態”で最もパフォーマンスをを発揮できる状態です。
我々シロウトからすると“ゾーン”って“降って”来るものでメッタに体験できるものでは
ないのですが、室伏さんほどのトップアスリートになると、ある程度コントロールしてゾーン状態を作り出せるようです。
そのための方法論が色々と紹介されているのですが、一番印象的だったのが「全力を出し切る」経験をすることなんだそうで、多くの人が「全力を出し切った」つもりになっていても、ホントの全力を出していないことが多いということで、ホントの全力を出すことがゾーンに入るためのコントロールをするにあたっての必須条件だということです。
というのも全力を出し勝った経験が無ければカラダが「全力」というものがわからないワケですし、逆にそこから如何にチカラを抜いてリラックスすべきなのかということもわからないからだということです。
この本はそういう極限まで突き詰めたパフォーマンスを求めるシリアスなアスリート向けの本と言えます。