ノンフィクションライターとして知られる野地さんですが、インタビューアーとしても名だたる名士のインタビューをされており、その中からの“名言集”です。
ソフトバンクの孫さんやアップルのスティーブ・ジョブスなどの“名言”が紹介されているのですが、いわゆる“名言集”とこの本が異なるのが、よく言われる“名言”がどこか“よそ行き”で“狙って”いるフシがあるのに対して、もっとその人の行動のモトとなっているシンプルな行動原理みないなモノを煮詰めたコトバを対象としているとのことです。
それでも感動的なコトバもあるのですが、コトバそれ自体はありふれていても、それをモットーとしてどういう風に活かして来たかということを取り上げられるのですが、例えばハウステンボスを再建されたHISの澤田さんは「逃げない」ということをモットーにされていたそうなのですが、どう考えても“貧乏くじ”で、実際澤田さんに話が来るまでに何にもの人が断ったそうなのですが、敢えて火中の栗を拾うことで成果を得ることができたということです。
大上段に構えたコトバもいいのですが、ありふれたコトバで表現されるからこそ、その重みが伝わるということもあるのかもしれませんね。