「全世界史」講義II/出口治明

 

「全世界史」講義 II近世・近現代編:教養に効く! 人類5000年史

「全世界史」講義 II近世・近現代編:教養に効く! 人類5000年史

 

 

 ようやくIIを読みました。

 実はIを読んでから、あまりの知識のなさに不安を覚えて、世界史マンガと並行して読んでいたのですが、IIの方が知ってることが多くて、ちょっと安心していたところです。

 歴史が進んできて取り上げるべき事象が急激に増加していく訳ですが、結構細かい単位で事象を刻んでいっている感じします。

 おそらくそれは世界各国の同時代性を感じさせることを意図されたのかな、と想像していますが、そのことによって、逆に大きな趨勢を感じられるような気がします。

 数多くの有能な王や政治家などが登場するワケですが、Iの方では人口、IIになってからは当時の推計のGDPを時折取り上げられていて、結局国力の趨勢と言うのは人口≒GDPに依存するということをおっしゃっていて、なるほどなぁ…と感心します。

 確かに自らのチカラを顧みず10倍の国力(GDP)を持つアメリカにブッ飛ばされた日本や、生産性がジリ貧になる中、身の丈に合わない軍事力を備えようとしたソ連が崩壊するなど、結局如何に国を富ませるかということが国の繁栄につながるんだな、ということがこれまでの世界史の力学として作用していたんだな、ということがよくわかる内容でした。