AV女優消滅/中村淳彦

 

AV女優消滅 セックス労働から逃げ出す女たち (幻冬舎新書)

AV女優消滅 セックス労働から逃げ出す女たち (幻冬舎新書)

 

 

 AVを始めとする風俗関連で多くの著作を持つ中村さんが昨今大きな問題となっているAV出演強制について取り上げた本です。

 昔っからAVというと、芸能人としてデビューさせてやるとダマくらかしてAVに出演させたって話はよく聞いていましたが、その壮絶な裏側について紹介されています。

 以前、中村さんの別の著書である『職業としてのAV女優 (幻冬舎新書)』で、昨今はAV女優もスカウトじゃなくて自ら応募して出演しようとするケースが増えているという状況を紹介されていましたが、でもそれではAV女優としての「質」を担保することが困難だという側面もあり、旧来的な、ある意味サギだったり強要だったりする手法が依然として用いられていたということです。 

 それまでそういったカタチで犯罪スレスレもしくは犯罪そのものの手法でAVへのスカウトをしてきたAV業界ですが、そういった手法への告発を問題視した安倍政権が本腰を入れて対策に乗り出し、AV業界自体が存亡の危機を迎えているということです。

 そもそも暴力的な手法を用いて、著しくAV女優の人権を蹂躙していること自体が問題でアリ、かつ東京オリンピックを控えて、風俗的なモノへの厳しい目が注がれる中、対策に取りださざるを得なくなったというところがあるようです。

 そういう中で、元AV女優である川奈まり子さんが業界団体を組織して業界の浄化を進めようという動きもあるようです。

 まあ今や別にAVがなくなってもワタクシとしてはあまり問題はない歳なのですが、何にせよ人格を毀損してまでそんなモノは必要ないんじゃないですかねぇ…