中国人の本音/工藤哲

 

新書845中国人の本音 (平凡社新書)

新書845中国人の本音 (平凡社新書)

 

  毎日新聞の記者で5年に渡り中国で駐在されていた方が書かれた 毎日新聞の記者で5年に渡り中国で駐在されていた方が書かれた中国の“現状”です。


 中国人の日本人に対する態度として、
  ・かつて中国を侵略した仇敵への恨み

  ・いち早く経済的・文化的に成功を収めた先進性への憧憬


といった2つの感情で揺れ動いているということを指摘されます。


 ただそういう憧憬の感情に対して、当局としては“反日”の感情を助長するような政策を取られていて、尖閣諸島を国有化した際の反日デモが“官製”であったことを紹介されています。
 お互いに潜在的には相手のことを尊重しつつ、公的な立場としては、相手への反発を強いられるといったような側面があって、何かを解きほぐすと、共に手を携えて進化していける可能性があるのに…といったことで、隔靴搔痒の感を抱いているようすが伺えます。


 そこまで単純じゃないんじゃないの!?という気もしますが、仕事で中国の人と関わることの多かったワタクシとしては、何とかそういう進化があればいいなぁ、と思うのですが…