淑女のはらわた/二村ヒトシ

 

淑女のはらわた 二村ヒトシ恋愛対談集

淑女のはらわた 二村ヒトシ恋愛対談集

 

 

 『 すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)』などの深遠な性愛論で知られるAV
監督の二村ヒトシさんが、各界の比較的著名な女性7人と対談した本
です。

 “比較的”ということですが、このブログでも『負け美女 ルックスが仇になる』などの著書を紹介しているエッセイストの犬山紙子さんや、イッテQの出演などで知られるお笑いタレント「たんぽぽ」の川村エミコさん、カリスマブロガーのはあちゅうさんなどが登場します。

 二村さんの対談本をこのブログで何冊か紹介しているのですが、湯山玲子さんとの『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない (幻冬舎単行本)』や、宮台真司さんとの『どうすれば愛しあえるの: 幸せな性愛のヒント』では、相手がエスタブリッシュメントだからなのか、二村さんが一歩引いてしまったカタチになり、二村さんのホンネみたいなモノが見えにくかったのです
が、この本では対談相手によって差はあるものの、上から目線だったり、ガッチリ噛み合ってたりと、かなり二村さんの“色”が鮮明に反映されており、二村さんの考えを知りたいという向きには“当たり”だと思います。

 個人的に一番“当たり”だったのが恋愛カウンセラーの荒牧佳代さんとの対談で、割と女性擁護的な二村さんと男性擁護的な荒牧さんの意見が次第に近づいて行くところがスリリングです。

 また川村さんとの対談では、そこまで言っていいの?とオドロク程、自身の恋愛体験を打ち明け、さながら二村さんの恋愛相談モードが聞けてオモシロかったです。

 ご自身の著書とは違う顔の二村さんが見れて、興味深い本です。