サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法/立花岳志

 

サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法

サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法

 

 

 樺沢紫苑さんが最新の著書を推薦されていたので、図書館のサイトを検索したところ、その本はまだ収蔵されていなかったのですが、タイトルが気になったこの本があったので手に取ってみました。

 このタイトルって、自己実現系のビジネス書にハマった経験のある人だったら、結構気になるとは思うのですが、千田琢哉さんの著書にありがちな装丁を見た時にちょっとイヤな予感がしたりしながら読み始めると、冒頭から猛烈な違和感を感じながら読んでいたのですが…

 この方、ビジネス書や自己啓発書を読んでいるうちに、自分の境遇に違和感を感じて「自由」になろうということで「プロブロガー」になり会社を辞めてフリーの立場となり「自由」を手に入れたということなんですが、この本では自分がシアワセになった姿がほとんど描かれず、この人は何がシアワセなのかが全くこの本からは読み取れません。

 しかも“29の方法”と言うのが、ほとんどベタな自己実現系の本からの引用で、その本のほとんどが既読のワタクシにとっては、この時間をどうしてくれるんだ!?状態です。

 そういう自己実現系の本を愚直に実践して、著者曰く“成功”を手に入れたことは称賛されるべきなのかもしれませんが、他人の人生をなぞって何が面白いのか!?

 この人のセミナーにもそれなりの人が集まっているようですが、それって自己啓発本ジャンキーが偶然成功した先達を、自分もそうなれるかも…という幻想をあおってるだけに見えます。

 これって自己啓発本ジャンキーを食い物にする自己啓発本作者そのものなんじゃ!?