ひと頃、大きな話題となった本で読んでみたかったのですが、文庫化されたのをキッカケに手に取ってみました。
元々『英国一家、日本を食べる』『英国一家、ますます日本を食べる』の２冊で出版されたということなのですが、文庫化にあたって当初著者が意図されていた順序での掲載にして上下２冊構成となったということです。
フードジャーナリストのブースさんが日本に取材に行くことになった際に、家族も同行することになり、一家での珍道中となったようですが、結果としてそうなったからこその大ヒットになった気はします。
原題が"Sushi and Beyond"ということで日本の食文化を、ステレオタイプなモノだけではなく、より深遠な部分で伝えるという意図で書かれているのですが、ラーメ
ンに始まり懐石料理に至るまでの幅広い外食文化にとどまらず、調味料や自分での調理にまで触れられていて、ワタクシ自身食に興味があって、色々と情報があったり実践もしているのですが、そんな自分も足元に及ばないほど日本の食文化に通じることになってるんじゃないかと思います。
だからこそ本来英国人を始めとする日本人以外の人に向けた本のはずが、日本人にもウケたんでしょうね。
日本人が自分たち自身の食文化を振り返る意味でも一読の価値がある本だと思います。
