フツーの主婦が、弱かった青山学院大学陸上競技部の寮母になって箱根駅伝で常連校になるまでを支えた39の言葉/原美穂

 

 

 箱根駅伝で4連覇を果たした青山学院大学陸上部原監督の奥様で、青学陸上部町田寮の寮母をされている方の著書です。

 サスガ原監督、奥様にまで本を書かせますか!?ということなんですが、ああいう感じで押し出しの強いダンナ様の奥様も大変だと思いますが、ナチュラルな感じなんですが、静かにアツいキモチを語られます。

 テレビのドキュメンタリーなんかでこの方を拝見した感じでは“姉御感”を漂わせていますが、元々安定した専業主婦志向が強く、転勤がない地方の一流企業である中国電力勤務だからと言うこともあって原監督と結婚されたということを、監督自身の本でも書かれていますが、この本でも比較的長く言及されていて、青学の監督就任への打診があった時には全力で反対されたということです。

 奥様自身は試行錯誤の中、不本意ながら始められた寮母だということですが、目の前に困ったことがあると放っておけないタチもあるようで、どんどんやることを増やしていったようですが、それもナットクずくなので、充実しているということです。

 学生からは「監督の監督は奥さん」と言われているようで、奥様あっての監督、監督あっての青学駅伝ということで、奥様の存在感はとてつもなく大きいようです。

 プロローグとして書かれていることが、最近稀に見る“名言”なので、長めに引用しますと…

 「夢やミッションが明確にある人はそれをめざせばいい。そういうものが無い人

  は、夢やミッションがある人を応援し、支えればいい。そうしているうちに、
  自分の支えた人が夢を叶え、ミッションを遂行することが自分の喜びになる。」

ということです。

 青学の学生や原監督を支え続けた奥様ならではの名言で、自分探しに戸惑う人には多いの参考になるコトバなんじゃないかと思います。