サッカーで日本一、勉強で東大現役合格/小澤一郎

 

サッカーで日本一、勉強で東大現役合格~國學院久我山サッカー部の挑戦

サッカーで日本一、勉強で東大現役合格~國學院久我山サッカー部の挑戦

 

 

 2015年の高校サッカー選手権で準優勝した國學院久我山高校の主力選手の一人が、その翌月の慶応義塾大学の一般入試に合格したということが話題になったということなのですが、そういった選手を輩出する國學院久我山高校サッカー部の取組について、サッカーライターの小澤さんが迫ります。

 古くから高校サッカーの強豪として知られる國學院久我山高校ですが、現在総監督を務められている李済華さんが指導に携わって以来、「文武両道」を究める取組が始まったようです。

 というのも李さんは、サッカーばかりやっていたからといってサッカーがウマくなるワケではないというお考えをお持ちで、幅広い見聞を得て豊かな人格を形成することでサッカーがウマくなるための“感性”を養うことができるということで、その一環として勉強にチカラを入れるということのようです。

 そういった中で全国トップレベルの競技力を持ちながらも、有名大学に現役合格を果たすような選手が続出したのですが、それは李さんのお考えだけではなくて、そういったことを有効に機能させるための組織構築や高校生への意識づけなど、様々な施策を有機的に機能させている学校の取組はスゴイの一言です。

 その結果、選手たちも目標から逆算した行動計画を自律的に策定・遂行ができるようになり、結果にもつながっているようです。

 昨今、中学校で部活動の時間制限について取り沙汰されていますが、指導者は練習時間が短くなったことを嘆くのではなく、こういうところを参考にして、密度の濃い活動を志して欲しい所です。