『京都ぎらい』の井上さんが1995年に出版された関西人論です。
この頃の井上さんは『京都ぎらい』で顕著な斜に構えたモノの見方ではなく、結構面白おかしいアプローチを取られていたのが、ちょっと意外でした。
関西人というと、ステレオタイプ的なイメージで言うと、少々下品で、ガサツで、スケベだといったロクなイメージが無いようなのですが、実際の関西人の生態はどうなのかということを語られます。
だからと言って、関西人が品が良くて…みたいなありもしないことを言うワケではなくて、悔しいけれども当たらずとも遠からずといったことを語られています。
ただそういう揶揄を甘んじて受け入れてしまっている関西人に対して、かつて日本の中心をなしていた時代のプライドを、少しでもいいから保ってほしということをおっしゃっていて、現在東京で生活している関西人としてのワタクシにとっても、多少耳のイタイところのあるお話でした。