現役の若手外科医が、どうしてもすれ違ってしまいがちな患者と医者の意識を、何とか交わらせようということで、お医者さんがどういうことを考えながら患者さんに対峙しているかを紹介した本で、タイトルから伺えるブラックな感じはほとんど皆無です。
中山さん自身が大腸がんを専門としているということもあって、ガンの告知といったヘビーな場面についても言及されているのですが、どうしても難解な内容であるにもかかわらず、コトバを尽くして説明しようという熱意のあるお医者さんが少ないこともあって、どうもケムに巻かれているというか、素気ないとも思える患者さんが多いようなのですが、お医者さん自身もかなり過酷な環境での診療を強いられているということもあり、そういう意味での環境整備こそが急務なのかもしれません。
お医者さんというと、収入も多く、人も羨む…といったイメージを持つ人が多いとは思いますが、仕事の過酷さだけでなく、置かれる立場の複雑さもあって、なかなか難しいようです。
そういうところに気を遣えとは言わないのですが、そういうところをアタマに置いておくことで、ちょっとはお医者さんとのコミュニケーションがスムーズになるのかも!?（笑）
