辛口のコラムで知られる呉さんが『週刊ポスト』などに書かれたモノを中心に、時事関連のコラムを集めた本です。
その中で「愚衆政治」に関するコラムが全体を象徴するモノだとして、本のタイトルがこうなっているのかな、という感じなのですが、ポピュリズム的なモノに煽動されてしまう現代の日本社会を憂いた内容のコラムが並びます。
一般国民はモチロン、そういうところに警鐘を鳴らすべきメディアもあまり深くモノを考えずに情報を垂れ流しているんじゃないかということも指摘されていて、具体的な例を挙げて紹介されています。
どうもこの国全体が、あまり深くモノを考えることを放棄しようとしているんじゃないかということを、この本を読んでいて感じます。
呉さんの展開している議論自体は、かなり偏っている部分もあり、決して普遍的なモノではないのかも知れませんが、キチンといちいち立ち止まって考えるクセをつけておかないと、どんどん権力に付け込まれていくんじゃないかと感じます。
実はこういう風潮って、一部に評判のよくない現政権が作り出しているモノなのか!?