南アW杯からロシアW杯まで3大会に渡って正GKを務めたサッカー日本代表GKの川島選手がブラジルW杯後からロシアW杯後までを語った本です。
特にその間、2015年6月から12月の約半年の間所属チームがない“浪人”の状態に陥り、その時の苦難を中心に語られています。
浪人時代ロクに練習環境もない中での苦労もさることながら、その後も第3GKとしての立場で入団したメツでもユースでの練習を強いられるなど、GKならではの苦難のポジション争いを強いられる状況を経て、ロシアW杯に辿り着いたかと思うと、ロシアW杯序盤のミスで非難の的となったことも、ある程度本懐だったのかもしれません。
新進GKとして期待されていた大宮アルディージャ所属時に、当時川口能活と並び立っていた日本代表GK楢崎正剛が正GKとして君臨していた名古屋グランパスに移籍したことに、何でわざわざ…と思ったのを思い出したのですが、どうも川島選手は買ってでも苦労をしようとする性癖があるんじゃないかと、この本を読んでいると、そんな気がします。
そういう苦難を乗り越えてきたからこそ、ここまでの立場を築いたっていう見方もできるるのですが、個人的にはもうちょっとウマく立ち回っていれば…という想いをとどめられなかったりします。
いずれにせよ、今後もワタクシたちを驚かせるような舞台での活躍をしてもらえることを祈りつつ…