友だち幻想/菅野仁

 

友だち幻想 (ちくまプリマー新書)

友だち幻想 (ちくまプリマー新書)

 

 

 ピースの又吉さんがテレビ番組『世界一受けたい授業』で取り上げて話題になったと知って、気になって手に取ってみました。

 いつの世も人間関係は多くの人にとっての悩みのタネだと思うんですが、最近はLINEの即レス圧力など、友だちとの距離感の測り方が難しくなっているようです。

 そんな中でどうやってその距離感を測るのかという大本の考え方として「自分以外は全員、他者と思うこと」を推奨されています。

 いくら仲のいい友達だと言っても自分のことをすべて受け入れてくれるというような過剰な期待を抱いてしまっては傷付いてしまうだけで、あくまでも「他者」であることを念頭において上で距離感を測った方がいいんじゃないかということで、それは家族であっても同様に考えた方がいいようです。

 社会に出ると「気の合わないに人間とも併存しなくてはならない」こともあり、学校はそういう距離感の取り方のトレーニングをする格好の場であり、傷つくことを恐れてばかりではなく積極的に試行錯誤を繰り返すことが将来に向け手重要になるみたいです。

 150ページ余りの、どちらかというと短めの本ですが、非常に濃密な本でした。