仕事にしばられない生き方/ヤマザキマリ

 

仕事にしばられない生き方 (小学館新書)

仕事にしばられない生き方 (小学館新書)

 

 

 『テルマエ・ロマエ』で知られる漫画家のヤマザキマリがご自身の経験を通した“仕事観”を語られます。

 「しばられない」とおっしゃっていますが、ヤマザキさんご自身かなり壮絶な人生を歩んでこられたようで、幼い頃にお父様が亡くなり母子家庭で経済的につつましい生活を送られたとか、パートナーが事業で作った借金を背負わされたりとか、漫画家という“天職”を得て自身が思ったような表現をできる環境を得た反面過程の危機を迎えたりとそういった修羅場をくぐったが故の考えなんだというところを感じさせられます。

 ヤマザキさん自身は女手一つでヤマザキさん姉妹を育て上げたお母様の影響をかなり色濃く受けておられるようですが、だからこその“強さ”が、どこでも、どうやっても生きていけるようにされたんですかね…

 ヤマザキさんが絵を志した時に、お母様から「野垂れ死にをする覚悟があるのか!?」と意志を試されたといったことに言及されていて、現代の日本ではそこまでの覚悟を持ってコトに当たる人は少ないとは思いますが、好きなことで生きていくということはここまでのことを求められるモンなんですかねぇ…