革命のファンファーレ/西野亮廣

 

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

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 先日紹介した『新世界』に感銘を受けたので、早速その前編である本書を手に取ってみました。

 この本では『新世界』でも大きく取り上げられていた「貯信」やそのための重要なパーツであるクラウドファンディングによるマネタイズについても紹介されているのですが、この本ではもっと広くインターネットの普及によりビジネスがどのような変化を強いられたのかということを紹介されていることに興味をひかれます。

 西野さんはご自身がクラウドファンディングで資金調達をして制作された『えんとつ町のプペル』という絵本の拡販戦略において、所属されている事務所などの反対を押し切ってネットでの全編公開に踏み切ったということです。

 絵本を無料公開してしまったら誰も買わなくなるやん!?と旧来の価値観に縛られたワタクシなどは思いますが、実はそれが成功の秘訣だったとおっしゃいます。

 というのも出版界の旧態依然たる販売戦略がインターネット時代についていけなくて、Amazonに後れを取ることになってしまったことに触れられていて、未だに特性を生かした戦略を見いだせないでいることを指摘されています。

 だからこそ新しい在り方を探るためのトライアル&エラーは不可欠なんでしょうけど、なかなか大企業にとってはそういうことをするのは容易ではないでしょう。

 この本の前にもまだ『魔法のコンパス』という本が出版されているみたいなので、そちらも手に取ってみたいと思います。