とらわれない生き方/ヤマザキマリ

 

 

 先日『仕事にしばられない生き方 (小学館新書)』を読んで、その壮絶な生き様に圧倒されたヤマザキさんによる女性に向けた人生相談をまとめた本です。

 全編が人生相談というワケではなく、章のアタマに人生相談があって、そのあと相談の内容にまつわるヤマザキさん自身の経験をインタビューされるといったカタチの構成です。

 それにしてもヤマザキさんの“強さ”に強い印象を受けるのですが、そのベースとなっていて、この本の中でも再三言及されている「マザー」という概念で、言ってみれば自分の“コア”とも言える考え方で、壮絶な経験の中で陶冶してきた自分のポリシーみたいなモノに照らしてあらゆる行動を収れんさせているように見受けられます。

 日本人って同質性圧力が強い社会なのでどうしても周囲の目が気になりがちで、逆に自分自身がホントにどう思っているのかに向き合うことを蔑ろにし過ぎていて、実はそれが様々な悩みにつながっているんじゃないかな、とこの本を読んでいて感じます。

 何よりも自分がシアワセになることを優先しようと思ったら、ホントに自分が何を求めているのかを問い続けることの重要性を改めて教えられたような気がしました。