さらば、GG資本主義/藤野英人

 

 

 「草食投資隊」提唱者の一人であり、ファンドマネージャーとしてひふみ投信を運営されている藤野さんが日本の資本主義の転換点を語られます。

 藤野さんはファンドマネージャーとしての経験と統計的なデータから高齢の経営者の企業の業績が、若手の経営者の起業の業績と比較して相対的に低いことを指摘されています。

 どうしても高齢の経営者がハバを利かせる企業では旧来的な経営が横行しがちで、保守的でジリ貧になりかねないリスクがあるということで、日本企業の多くがそういうリスクを抱えており、それが日本経済の停滞につながっているということを指摘されています。

 ただ安倍政権による「働き方改革」や金融庁の改革により、新たな動きが出てきており、そういったものを契機に企業経営を積極的なモノに転換し、ひいては日本経済の活性化につながるようなことが期待されるということです。

 そのためには従来の集団主義的な企業経営ではなく、個人の志向みたいなものをもっと重視して、個人が「仕事が好き」になれるような方向性が必要だと指摘されています。

 そういう状況を実現するために、個人がもっと自分自身と向き合ってどういう方向性を目指すのかを意識する必要があるでしょうし、そういった個人の志向を尊重するような企業経営の在り方を模索する必要があります。

 そういう個人が自分の個性を活かして嬉々として働けるような会社が多くなれば、きっと生き生きした社会になるでしょうし、ムスメたちの世代が働く頃にそういうしゃかいにあればいいなぁと切に思います。