非正規・単身・アラフォー女性/雨宮処凛

 

 

 女性の「いきづらさ」に関する著作で知られる雨宮さんが、非正規雇用で単身のアラフォー女性の「いきづらさ」の実態に迫った本です。

 「一億総活躍社会」なんてキレイごとをブチ上げて従来の日本社会の“格差”の是正を標榜しているようには見えますが、実際に未婚だったりバツイチだったりで“おひとりさま”のアラフォー女性…さらには非正規雇用なんてハンデも加わると、相当な“いきづらさ”があるようです。

 まだ親が若いうちはまだいいのですが、65歳以上になってしまうと保証人にもなってもらえなくて、借家を借りることも難しくなってしまうようです。

 また、独身女性ということで介護などに便利使いされた挙句、親の死後は仕事もなく、再就職も困難で、貧困の底に突き落とされリカバリの術もなくなってしまう人も少なからずおられるようで、そういう人たちの支援ってどうなってるんでしょう…

 ここのところ結果としてシリーズ的になってしまっている“貧困”なんですが、あまりにもセーフティネットが無さ過ぎて、何らかの拍子に貧困に陥ってしまったらと思うと、色んな意味でのチャレンジ精神も希薄になってしまいかねないということで、その辺りをしっかりと整備しないと、日本社会全体がどんどんジリ貧になっていくような気がしてなりません。