2025年の銀行員/津田倫男

 

2025年の銀行員 地域金融機関再編の向こう側 (光文社新書)

2025年の銀行員 地域金融機関再編の向こう側 (光文社新書)

 

 

 銀行勤務経験もある著者が見通す銀行の未来像です。

 ワタクシ自身が子どものころからすると銀行も随分減ったなぁと思うのですが、それでもイギリスなどと比べると桁が1つ違う位多いということで金融庁はまだまだ合併や経営統合を促す動きに余念がないようです。

 内容としては、そんな中で銀行員としてどう生き抜いていくかということで、正直銀行勤務の方以外にはあまり役に立ちそうにはない感じです。

 ワタクシが就職した数十年前には、銀行は選りすぐられたエリートの就職先だったワケですが、フィンテックの進化による金融情勢の激変を受けて、メガバンクであるみずほ銀行が数万人単位のリストラ計画を明らかにしたことの影響もあるのか、最近では就職先として銀行を忌避する学生も少なからずいるようで、相対的な地位の低下に驚くばかりですが、相次ぐ統合で大銀行に飲み込まれた日には、その後一生浮かばれないかもしれないと思うと、なかなか敢えてそのリスクを冒そうと思う程のメリットが感じられないんでしょうね…

 そんな中で銀行員も堅実なだけでは生き抜いていくことは難しいようで、企画力だったり実行力だったり、従来の銀行員のイメージとは異なるモノを求められていくようです。

 挙句の果てに勤務先の銀行の見切り方も紹介されていて、外からの印象以上にずっとキビシイ状況にあるようですね…