今こそ、韓国に謝ろう/百田尚樹

 

 

 バリバリの嫌韓論者の百田さんが韓国に謝る!?ということで話題になった本を手に取ってみました。

 あからさまな韓論論者の本は、あまりに偏った見方が多いので手に取らないようにしていたのですが、何で「謝ろう」と言うことになったのかというレトリックを弄しているのかということと、日本の韓国における植民地経営がどうなっていたのかということに興味があったので手に取ってみました。

 嫌韓論者達が韓国のインフラの基礎的な部分は日本が作ったモノだということで、そういう部分にもっと感謝すべきだということを主張されているのですが、この本でもそういうところに触れられていていて、日本は当時の欧米列強が植民地経営においてひたすら搾取に専念してたのとは異なり、インフラや教育制度の整備を積極的に行い、日本の国力の増強の一助にしようとしたようです。

 ただこの本で百田さんは「韓国が望んでもないのにおせっかいに」もやったしまったという言い方をされており、そんなに文句ばっかりいうんだったら全部チャラにするからつきまとわないでくれ!と言わんばかりの感じです。

 さらには韓国人が主張する「七奪」を一つ一つこの根拠のないことだと指摘されています。

 持ち上げては落としてと韓国人を小バカにしたような態度が最近の韓国のやり方にかなり疑問を感じるワタクシにとってもかなり不愉快で、予想はしていましたが、何ともイヤな読後感の本でした。