FACTFULNESS/ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド

 

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

 

  "FACTFULNESS"というのは「事実に基づいて世界を見る」 "FACTFULNESS"というのは「事実に基づいて世界を見る」ことで、教養がある人ほど陥りがちな「思い込み」のワナにハマることを避けようと提唱した概念だということです。


 この本では冒頭で、「現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を  終了するでしょう? A. 20% B. 40% C. 60%」と言ったような途上国に関する13の質問を投げかけられていて、ありがちな「誤解」を指摘されます。


 ターゲットとしては先進国に住む教養ある人々だということになるんでしょうけど、そういう人たちは自分を基準に考えて、途上国の人々を「それ以外の人」といった捉え方をしがちで、しかも途上国というと、満足に食事も取れない程の貧困といったステレオタイプで捉えてしまう傾向が強いということです。


 そういった傾向はむしろ教養が高ければ高いほど起こりがちだということで、様々な種類の「思い込み」のパターンを指摘し、そのことによって効果的な途上国への支援が阻害されているだけではなく、先進国側にとってもビジネスチャンスを逃すことになりかねないということです。


 だから我々は絶え間なく最新の「事実」を確認して、それに基づいた判断・行動をすべきだという、言ってみれば当たり前すぎるくらい当たり前のことなんですが、そんなことができていないんだな、ということを改めて思い起させられるモノでした。