2020年に予定されている教育改革を控えた、地方の国立大学の取組を紹介された本です。
少子化の進展と東京一極集中のトレンドの中、地方の大学は学生を集めるのに苦慮している状況ですが、それは国立大学であっても例外ではないということです。
さらには、ある程度の“成果”を残さないと国からの補助金が削られるという施策もあり、地方にある多くの大学がドラスティックな改革を迫られているようです。
地域の単科大学合併での総合大学化や、私立大学の公立化、地域の産業界との連携による製品開発や特許出願等の実績を作るなど、様々な取組が紹介されています。
そんな中で特に広島大学の取組が大きく取り上げられており、文系・理系の垣根を越えて、学生のニーズであったり、社会で求められる卒業生像を実現するために柔軟にカリキュラムを選択できるようにしているということです。
広島大学の取組は今のところ稀有な成功例なのかも知れませんが、こういった取組が広がって行けばいいなぁ、と思わされます。