弘兼流ぼくのピンピンコロリ/弘兼憲史

 

ぼくのピンピンコロリ (WIDE SHINSHO)

ぼくのピンピンコロリ (WIDE SHINSHO)

 

 

 またまた弘兼さんのリタイア本です。

 前回紹介した『長生きだけが目的ですか?』が特定のテーマを前面に出さなかったが故に、今一つ印象に残りにくかったのですが、この本では「ピンピンコロリ」という高齢者の多くに共通する“願い”がテーマです。

 弘兼さんは多くのリタイア本で再三マンガを執筆しながら息絶えたいとおっしゃられていて、実際にそういったカタチで亡くなられた『ドラえもん』の著者藤子・F・不二雄さんを羨んでおられることを紹介されています。

 そこまでいかなくても多くの人ができるだけ亡くなるギリギリ前まで元気で過ごして、調子が悪くなったら長く寝込むことなく逝きたいと思うんでしょうが、「人生100年時代」の昨今、見果てぬ夢に近くなっている側面もあるようですが…

 それでもできる限り長く健康寿命を延ばそうということで、人生を充実させるためのヒントとして様々な「ピンピン」が紹介されています。

 その中身はこれまで紹介してきた弘兼さんのリタイア本でも紹介されている内容と重なるモノが多いのですが、特にこの本では「心のピンピン」を強調されていて、そのことを説かれた1章を設けられているだけでなく、その他のパートでも再三「心のピンピン」に触れられています。

 結局気をしっかりと持ち続けることが健康寿命を伸ばすことになるということで、気力を充実させるための何かを探し続けることが重要なようです。