大学進学の指導をされている方が、医学部入試の過酷さを紹介した本です。
昨今では大学の医学部に剛額しようと思ったら、一般入試では30倍以上の倍率にもなろうかという過酷な競争となっているようですが、その背景として、いい大学に入って、いい会社に入って一生安泰というキャリアデザインが過去のモノとない、ある程度確実に有意義なキャリアを歩めるということで、特に選択肢の少ない地方において意志を目指す学生が急増しているからだということです。
ワタクシが受験生だった頃は、慶應など一部の有力校を除けば私立大学の医学部なんて、金持ちの医者のアホボンの行くところだという評判でしたが、昨今では早慶とまでは行かないまでも、MARCHや関関同立など有力私学の理工系学部に匹敵するような学力が必要となっているようです。
そういった状況の中で、どう入試に立ち向かうかということをかなり詳細に紹介されています。
英語については、少なくとも受験英語の対策としては、セオリーが確立されており、文法の基礎を固めた上で、反復を重ねれば、ほとんどの学生がハードルをクリアできるようになるはずだということです。
ただ、数学に関しては、数学的な思考に馴染めない学生にとっては、かなり高いハードルみたいで、そこをクリアできないと、早めに諦めた方がよいとおっしゃります。
予備校に行けば何とかなるかも、と思われる親御さんもおおられるかと思いますが、基本的には数学が好きな講師は、数学が苦手な学生の志向が理解できないことが多く、なかなか有効なサポートが難しいようです。
ウチの長女も高校生でボチボチいろいろ考えないといけないお年頃なんですが、医学部はあり得ないにしても、なかなか大学進学は大変な状況にあるみたいですね…