タイトルだけ見ると富士そばの経営の秘訣を探るビジネス本なのかと思って手に取ってみたのですが、富士そばの創業者である会長さんの自伝的な著書でした。
元々関西出身のワタクシとしては富士そばを知ったのは、東京に転勤してきてからで、かなり新奇なメニューを出したり、いち早くちょい呑みに乗り出したりと積極的な経営で知られるのですが、従業員を大事にした経営スタイルでも知られるているということです。
そういう経営をされている背景には、会長ご自身が様々な事業を手掛けてこられて、ご苦労をされているということもあるんでしょうけど、そんな中で人間性が尊重されて初めて各個人がその能力を十全に発揮できるんだということで、現在のような経営スタイルに行きついたんだと思われます。
言ってみれば、従業員ができる限り自然な姿であることを促しているようで、斬新なんですが、きっとある意味究極の人事戦略なんじゃないかな、と感じさせられます。
そういう個人を尊重したスタイルを重視されているからこそ、新奇なメニューの展開といった、一見奇を衒ったと思われかねないようなことをされてもお客さんに受け入れられるんだろうなと感じさせられます。
あまり富士そばに伺う機会は多くないのですが、ちょい呑みにでも伺いたくなりました。