『精神科医が教えるストレスフリー超大全』で紹介された参考図書で「「評価されない」「昇進できない」の対処法」というセクションで紹介されているモノを手に取ってみました。
「東大教授が教える」なんてあざといタイトルなんですが、この本を書かれた柳川先生は高校以降、お父様の転勤でブラジルやシンガポールでの勤務に同行されていたので、一人で勉強するしかない状況になったため独力で身に付けた勉強法だということです。
この本では、そもそも何のために勉強をするのかと言うとことから話を始められており、
1.明確なゴールがある勉強(受験勉強や資格の勉強など)
2.教養を身につけるための勉強(趣味的な世界の勉強など)
3.答えのない問いに自分なりの答えを見つける勉強
を挙げられていて、柳川先生は3.のための勉強をするための方法論としての独学勉強法を紹介されています。
ずっと以前なら”知っている”というだけで価値があったのですが、ITの進展でどこででも情報を手に入れることができる状況になり、しかも次々と環境が変わっていく中で、目の前の状況に対して自分なりの判断を下す能力が重要になってくるということを指摘されています。
そういう”勉強”においては、逡巡やまわり道みたいなものにもかなり意味があって、そういうことを経ることさえも自分のプロセスになりうるということで、自分が真に興味を持てることを探すために興味に任せていろんな分野の本を読んでみることもムダではないということです。
受験や資格取得のための勉強を意図して、この本はかなり残念なモノかも知れないですし、これまではこういうのは”勉強”と捉えられなかったかもしれないのですが、AI化の進展で独自の思考が求められる中、こういう勉強こそが必要とされるのかも知れないな、と…