再び、齋藤センセイの本です。
最近、あまり電車に乗っていないのでコロナ禍以前の話にはなりますが、ホントに電車の中で本を読んでいる人って少なくなりましたよねぇ…最近の読書本って大体そこから入るのですが、この本も例外ではありません。(笑)
まあ、ワタクシはこんなブログをやっている位なんで、アタマの上までドップリ字毒に浸かっているワケなんで、齋藤センセイとしてはそんな人にこの本を読まれても嬉しくとも何ともないんでしょうけど、齋藤センセイがおっしゃる“全技術”なるものが知りたくて、手に取ってみました。
そもそも日本が、こんなに国土も狭くて、さしたる天然資源もない中で、しかも”世界の中心”たる欧米から地理的に離れたところにありながらも、曲がりなりにも世界の中で前から数えた方が早いくらいの繁栄をもたらした要因の一つが、日本国民の識字率の高さであり、読書熱だと指摘されます。
そういう意味で、昨今の本よりも、スマホを見ている時間の方がはるかに長い人が大多数の現状は、決して日本に取って明るいモノではないとおっしゃいます。
読書は自分なりの思考力を形成するのに最適なツールだということで、そういう思考力を身につけるための”読み方”ということで、速読と精読という一見そう反する要素をいかに両立させるかということを紹介されています。
さすがは『声に出して読みたい日本語』でブレイクした齋藤センセイならではなんですが、精読というのは”音読”だということで、音読してみることで著者が描こうとしたシーンを体感できるということで、確かに最もディープな読書法かも知れません。
特にワタクシがニガテとする古典に相性の良い読書法だということもあり、さらには推薦図書に多くの”古典”を紹介されていることもあり、ちょっと読んでみようかな、という気にもなります。
まあ、功利的なこともアリって言えばアリなんですが、できるだけ早いうちから本の毒に浸かれれば、愉悦の世界が待ってますよ!(笑)