実録!アルコール白書/西原理恵子、吾妻ひでお

 

実録! あるこーる白書

実録! あるこーる白書

 

 

 アルコール依存症の元ダンナとの壮絶な経験に触れた『毎日かあさん』で知られる漫画家の西原理恵子さんと、ご自身がかなり重度のアルコール依存症で、アルコール起因の失踪を描いた『失踪日記』を書かれた漫画家の吾妻ひでおさんがご自身の体験を語られた本です。

 

 アルコール依存症の症状について語られているのですが、想像を絶するようなキビシイ経験が語られており、ワタクシ自身も結構お酒を飲むので、ひょっとして依存症!?と密かに恐れているのですが、この本の中で語られる、道端で全裸で眠り込んだとか、酒を飲んで家族を罵倒したとか、暴れたとかという経験を読むとワタクシなんてまだまだカワイイもんだな…と思えてしまいます。

 

 アルコール依存症の治療についても語られているのですが、あまりにも”治療”という発想を持つ人が少ないということで、”治療”に取組めばそれなりの効果がみられることについて言及されており、アルコール依存症というと”アル中”ということで、白眼視されやすいところがありますが、あくまでも”病気”だということで、偏見を持たずに治療を促すことが社会的に大きな意義があることを強調されています。

 

 それにしても、お酒に溺れているんじゃないかという自覚が少しでもある方々は、この本を読めば、恐ろしくなって少し酒量が減るかも知れませんよ!?(笑)