さよならは小さい声で/松浦弥太郎

 

さよならは小さい声で (PHP文庫)

さよならは小さい声で (PHP文庫)

 

 

 先頃、狂ったように著者ループモードに入っていた松浦さんのエッセイですが、これまで紹介してきた人生論的なモノとは離れて、ちょっとロマンチックなモノが多くなっています。

 

 タイトルからしてそういう感じなのですが、このエピソードは松浦さんが小学生の時の保険のセンセイとのエピソードなんだそうで、ちょっぴりロマンチックな色彩を帯びたモノとなっています。

 

 ご自身の恋愛だけではなく、ふと魅力を感じる女性を色々と紹介されているのですが、女性の好みが松浦さんらしいなぁと思わされるのは、目の覚めるような美女というよりも、さりげない美しさの人を好まれているように思えます。

 

 そういうさりげない美しさというのは、松浦さんが再三人生論的なエッセイで繰り返し語られているような、丁寧な生き方をされていることに由来があることを匂わせておられます。

 

 確かに、年齢に関わらずそういう内面から滲み出るような美しさを持つ女性をごく稀に見かけますが、そういう人こそ長く愛されることになるんでしょうね…