なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか?/村山太一

 

 

 前々から、ミシュランの星付きのイタリアンのオーナーシェフサイゼリヤでバイトをしているという話をネットで見て、ずっと読んでみたいなぁと思っていた本を半年越しくらいでようやく手に取ってみました。

 

 この方、和食の名店から、イタリア現地の星付きのレストランなど名だたる名店でかなり重要なポジションを務めてこられて、経営されているお店をミシュランの星付きにまでした方なんですけど、そういう方がサイゼリヤでバイトをしているということで、ネットでもバズっていたワケですが、これまで修行をされていた店でも、師匠筋にあたるキーパーソンの視点を徹底的にコピってこられて、それなりのポジションを獲得してこられた経験を踏まえて、自分のお店のオペレーションについて学びたいという観点から、サイゼリヤでのバイトという選択に至ったようです。

 

 まあ「偏差値37」なんてタイトルはついているのですが、この方がかなり”デキる”人なのは、「星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトする」時点で明らかなのですが、そこについては巻末のサイゼリヤ創業者である正垣さんとの対談の中で、正垣さんご自身がおっしゃっている「頭がクリアになっている人は偏差値が低いの。」というコメントがすべてを象徴している気がします。

 

 自分の目的を達成するために、ここまで最短距離をたどれるという意味で、かなり稀有な存在だと思われるので、マユにツバをつけずに、迷わず手に取ってみてください!